アパレル業界へ入ってから、勤務地は百貨店になることが多いと思います。
百貨店に準ずる規則や売上に対しての厳しさなどなかなかに心構えが必要となりますね。
百貨店によって多少の違いはありますが、共通するところがほとんどだと思いますので、百貨店のあれこれを書いてみます。
百貨店ってどんなところ?
百貨店ってどんなイメージを持っていますか?
私がまだショップ店員として働く側に居なかったときは、奇麗な人が入るところで、おすましさんが丁寧に接客してくれる所と思っていました。
店長となって思った事は、売上をとる場所です(笑)
百貨店の名前でお客様を呼んでもらえるありがたい場所ですね!
そこにはルールがありますので、それを厳守して、百貨店のいい所を利用して売上を取って行くのが、百貨店に入るメリットですよね。
テナントとして百貨店に入る
まずは、百貨店に入っているショップに勤続することが会社から言い伝えれると、百貨店に入店するための教育を受けて受講証明書がないと入ることができません。
配属勤務地が決まったら、まずは百貨店の売場のマネージャーとの面接があります。
私がいた百貨店の場合になりますが、なかなか厳しい百貨店でしたので、そこを押さえておけば他の百貨店はスムーズにいくとおもいます。
私の前に3名が面接を受けにいったそうなんですが、全員ダメ出しをくらったところで、私もだめなんじゃないかと思っていました。
行く前に会社で、消費税の計算の練習をさせられたし(笑)計算機を使わずに計算する練習ですよ。
その場で計算のテストがあるということだったのです。
マネージャー面接は、奇跡的に合格しました。
だけど、その時に前に面接に来た人のことを、猿以下とか悪口を言っていたので、ちょっと嫌だなと思っていましたが、今をときめく売上NO.1の百貨店で、花形と言われるレディスフロアとなると、マネージャーも心が乱れるもんだと言い聞かせて、テストを受けました。
なんとか消費税の練習をしていったので、答えることができてホッとしたものです。
そこを通過すれば、次は入店教育です。
決められた場所と時間に教育を受けに行きます。
百貨店のルールや、レジ入金の際の決まり事やカードや金券の種類などを教えてもらいます。
自社カードに関しては、必ずお客様にお声をかけなくてはいけないものなので、しっかりチェックです!
短期で入る期間限定の教育は1時間ほどで終わりますが、長期入店はまた教育研修は、時間が大幅にかかります。
1度だけでなく、期間がすぎる何度か受ける事になりますが、まずは教育を受けた証明書を発行してもらいます。
これで晴れて、百貨店で勤務が開始出来ます。
百貨店のバイヤーとマネージャー
百貨店もずいぶんな縦社会だと思います。
売場でえらいのは、マネージャーではなくて、バイヤーです。
どこのブランドを入れて、どこを退店させるかもバイヤーの鶴の一声です。
とにかく数字に厳しくて、数ヶ月売上を落とすと、即退店となります。
バイヤーが絶対地位であることは間違いないです。
その下に、売場のマネージャーがいて、普段はマネージャーに指示をあおぎます。
マネージャーとは普段からコミュニケーションはよく取っておいたほうが、絶対にいいです。
あとバイヤーともコミュニケーションをとっておくと、ショップに立ち寄って無駄話をしながらも、目をかけてもらえますので。
これはサラリーマンと同じで、長い物には巻かれろ精神です。
マネージャーで売場は変わる?
マネージャーの性格や方針で売場の雰囲気はずいぶん変わります。
ショップオープニングで配属になった百貨店のマネージャーは異色の経歴の方で、日本一厳しい百貨店でマネージャーになるために研修を受けて来た方でした。
初めて面接に行った時に、販売員をAランク〜Dランクに分けて行くスタイルだったので、厳しそうだなと思っていたんですが、後の人生の中で一番尊敬できる方だったので、今でも印象深い方でした。
まず、誰よりも一番に出勤してきて、紙袋の補充とか台車で運んで来て、テキパキ働いていました。
私も結構早くに出勤するタイプだったので、まだ店内の電気を着けてもらえない時間から居たので、いつもおはようと挨拶してくださいました。
「早いね!」っていつも言われたけど、いや、あなたの方がもっと早いですから!と思ってました。
今まで百貨店のマネージャーは色んな方がいらっしゃいましたが、こんなに率先して動く人は初めてで、またとっても親身に相談に乗って下さるし、売上に関してもただ攻めるのではなく、どうしたらいいのか一緒に考えて下さるんです。
クレームが起こったときも、助けてくださるし、とても物腰も柔らかく、みんなからすかれていました。
私が、その店舗をさる日、マネージャーは居ない日だったのですが、サブマネージャーが若手社員を連れて、閉店後、私のところに来て、いきなり膝まずき、花束を差し出してきました!
どうやらマネージャーに頼まれていたようです。
それから、サブマネージャーは、膝まずき王子と呼ばれるようになったとか(笑)
それから数年後、久しぶりにその百貨店に言ってみたら、なんと、マネージャーは大出世をしていて、メインフロアのえらいさんになっていました。
膝まずき王子は、レディスフロアのマネージャーになっていました。
やっぱり愛される人は仕事ができると思ういい例でした。
マネージャーが出来る人だと、みんがついていきますので、フロア全体の売上も上がって行くんですよね。
だから出世されたんだと思います。
マネージャーで売場の雰囲気も売上も全然違ってくるのが百貨店の怖いところだと思います。
百貨店の社員さん
百貨店の社員さんは怖い人が多いというのが私の感想です。
なめられてはいけないと言われているようです。
だから厳しいし、顔が怖いです(笑)
100%優しげな人はいませんでした。すごい事実でしょ!
百貨店の規律は厳しく、テナントさんを纏めるのも大変だと思いますし、気が強い人でないと勤まらないと思います。
だから必然的にそうなっていくんだろうとも思います。
百貨店からの厳しい売上追求
会社から言われる予算にたいしての売上の追求よりも、百貨店からの追求が激しく、そこが一番悩みの種になるかと思います。
特に店長は、百貨店マネージャーとバイヤーと面談が度々ありますので、その時に売上が良くないと、かなり追求されます。
かなり厳しいです。
ここは覚悟しておいた方がいいです。
もしかしたら場所も移動させられるかもしれないし、退店の話になるかもしれません。
だから必死で売上をつくりましょう〜!
売上のいい店には、とても態度が違いますから、(当たり前なのかもですが)やっぱり気分よく働く為に売上死守です!
店長にこれからなる人、目指す人、何を一番の目標にするのかって、「売上死守」です。
これに尽きます。
だけど達成できたら、この上ない成長が得られます!
頑張って!!
百貨店に準ずる
百貨店の人間ではないけれども、すべてのルールは百貨店に準ずると思います。
色々厳しい面もありますが、規則はしっかり守りましょう〜!
たとえばどんな事があるのか例を挙げてみますね。
- 百貨店の促進業務
- 百貨店のお楽しみ
百貨店の促進義務
百貨店の自社カードの獲得はノルマがあります。
各個人に与えられますので、毎月、何件獲得したか報告を上げます。
なかなかクレジット付きのカードは難関ですが、ポイントだけ貯められるカードは、おすすめすると作って頂ける事があるので、しっかり内容を確認して、理解して数を取って行きましょう!
モタモタするとお客様は、もういいよってなるので、ここ大事です!
これで百貨店からの好印象は間違いないです。
数がとれていないと、会社の営業に言いつけられますw
特に店長は、他のスタッフより取っていないと何か言われます。
店長って大変!
あと大事なのは、金銭の受け渡しです。
必ず、自社カードをお持ちか聞いてレジ入金処理をしないと、あとで、ポイントを付けてもらなかったとかクレームがかなり怖いですし面倒です。
絶対忘れずに、お客様に一言聞きましょう。
これは絶対ルールです。
最後に、百貨店による決められた接客用語です。
7大用語
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- いらっしゃいませ
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- かしこまりました
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- 少々お待ち下さいませ
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- 大変お待たせいたしました
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- 恐れ入りますが
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- 大変申し訳ございません
- ありがとうございました。またどうぞお越し下さいませ。
これをお辞儀の角度付きで、毎朝の朝礼で言わされます。
この順番がどうしても私は覚えられず、朝指名されて前に出てやらされるときは、冷や汗でした。
基本の基本ですので、ここも押さえておいてくださいね!
百貨店のお楽しみ
厳しいことばかり書いて来ましたが、楽しみもあるんですよ!
まずは、社食があります。(たまにないところもある)
なかなかこれが美味しい所とそうでないところの差があるよでして、私が一番美味しかったのは大阪の某百貨店でした。
ここは美味しいしやすいし、あとケーキとかパンとか、おやつ時間にはオムそばとかもその場で作ってくれるような所でした。
社食大好きでした(笑)
だいたい上階にある所が多いので、見晴らしもいいですので、窓側の席は競争率も高かったです。
これは嬉しいです、百貨店の楽しみのNO.1です!
百貨店勤務してから、初めて感動したのが、閉店後に通用口へ向かうと、その日により内容は変わりますが、食品売場で残ったものをお安く売っている事です。
本当にお得なお値段になっていて、今日の晩ご飯はだいたいここでお惣菜をゲットしてましたよ♪
ある時には、鮮魚を売りに来ていることもあり、よくイカの塩からを買っていました。
無添加でおいしかったので人気でした。
予約とかしたりして、おじちゃんにおとり置きしてもらったりと、これも争奪戦でした!
社販制度もあり、他店舗での購入も社販になると、みんなよくお買い物をしていました。
お楽しみが多い百貨店ですので、厳しいだけじゃないので、売上を作って、百貨店の美味しい所をしっかり利用しましょう〜!
なかなか毎日が楽しいですよ(^^)
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