アパレル店長が厳しいと感じる人はブランド愛を持とう!

アパレル店長の仕事が厳しいのではないか?と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

友達からも、アパレルって澄まして店にいるけど、要は営業ってことだから厳しい世界なんじゃないの?ってよく言われました。

確かに数字を作るんだから営業と言えば営業かもしれない!でもそこにセンスとか、接客とか、営業とは違う部分があるので、あまり意識した事がなかったんですよね。

実際、厳しいと言われる原因は何かなと思ったので、実際店長としてやっていた事から書いてみますね。

目次

店長の仕事は厳しいの?

店長の仕事は厳しいのかどうなのか、やっぱり世間的に厳しいと言えるかもしれないですね。

でも私自身は、実はあまり厳しいと思った事がないんです。

なんか10年間以上ずっと楽しかったことしか思い出されないくらいなんです。

とは言っても、スタッフとして働いていた時より、店長というからには、責任がとても大きくのしかかって来ます。

これは最初の頃は、やる気に満ちあふれているので、まったくのプレッシャーを感じていませんでした。

それが半年、1年となってくると、実際の売上実績を見るたびに胃が痛くなる事はありましたね。

厳しいと思うその一番の原因は、「売上実績」でしょうね。

これは百貨店からのバイヤーや、会社からの部長などからやいのやいの言われる所ですし、大げさに言うと、私たちの何を見られているかというと、売上実績だけなんですよ。

実績が上げれなかった場合は、胃に穴があくかと思うくらい苦しみました。

更に店長となると、売上実績の他に、店全体の責任と、やらなくてはならに仕事が増えるのですから、厳しいはずです。

店長はどんな仕事が増えるのか、全体的な流れとしては、下記のような感じです。

  1. 売上管理(予算組など)
  2. スタッフ教育
  3. 顧客管理
  4. 在庫管理
  5. 店頭レイアウト(VMDなど)
  6. 商品仕入発注
  7. コンペティター意識
  8. 掃除
  9. 店長会議(百貨店との面談のようなもの)
  10. 細々したこと

1.売上管理(予算組など)

1年間のトータルの予算が渡されるので、1年を通しての予算組をして行きます。

ひと月で予算が達成出来る様に、うまく組んで行けないと、予算達成出来ないという事で、評価は下がるし、みんなの意識も下がりかねないので、ここはじっくりと、営業と相談しつつ、慎重に組んでました。

できる営業さんが担当だとこちらのモチベーションもアップしますし、心強いので、店長がひとりぼっちという事は決してないと思いました。

とにかく店長の立ち位置は、予算を組んだら、売上につなげるよう店をマネージメントする事が大きな仕事になるので、スタッフにも厳しく言う事もでてきます。

この時に嫌われる事もあるんですよね〜残念ながら、あとはサブにフォロー任せるしかないのだけど、店長だってやりきれないときはあるもので、その時は、営業に相談できると、こんなに心強い事はないんです。

2.スタッフ教育

自社の製品の知識は、全員が知っていなくては、お店自体の善し悪しに多いに関わってきます。

新しいスタッフがいたら、手のすく時間などで、商品の説明をしたり、勉強になる本を貸し手上げたり、みんなでステップアップするために店長はスタッフを育てて行くという大事な役割も持っています。

スタッフの成長が、店の売上に繋がると言っても過言ではないです。

店長もずっと店にいるわけではないし、スタッフがその時は一生懸命、売上を上げてくれなくては、全体の売上等上がらないから、売上実績をあげるなら、スタッフ教育をする事が早道だと思いました。

基本的な知識もですが、サブや店長のお客様の名前、顔を覚えてもらってフォローしてもらえるようになったら、嬉しいし、店長がいなくても顧客さんは、買ってくださるから、絶対に売上が取れるんですよね。

スタッフ教育も絶対に手をぬけない仕事のひとつですね!

3.顧客管理

お得意様、固定客を持っていると、コレクションの立ち上がりや、新商品が入荷して来たときなど、必ずお呼びできるし、売上が見込めます。

常日頃から、顧客様の情報に目を通し、ご来店いただいた時に、覚えていてくれたんだと喜んでもらえる事も大事です。

このお客様はどんな趣向であるとか、サイズとか、また猫ちゃんを飼ってらっしゃるとか、そうゆうちょっとした情報もスタッフ間で共有します。

私の顧客様がいらした時に、新人スタッフが、かわいがってもらえるように紹介して顔を覚えてもらうようにしていました。

お店のスタッフ全員が店長の顧客様だからって、知らん顔ではなく、自分のお客様くらいの勢いで大事にしていこう!というのをポリシーにやってました。

だから顧客様は、店長がいなくても、スタッフからお買い上げくださったし、店の売上が上がって行くんですよね。

いつ何時でも、顧客様から売上をあげて頂く為に、顧客管理はしっかりと把握しておく事がすご〜く大事だと思います。

たまにお電話してお話したりすることもありましたね。

新しいコレクションが立ち上がった時には、名簿をいただいている顧客様に電話をかけてご案内をしていました。

みんなこれはやりたがらないんですけど、まあだいたいはすぐに切られます。

ある顧客様の所にかけたら、自営をされているお宅で、ご主人様(社長)が出られて、私の話を面白そうに聞いてくださって、お仕事中なのに!最後は、声が凄く好意的なのが分かるくらい楽しそうな声で「君のその行動力は凄いね!うちにスカウトしたいくらだ!」と言われました(^^)

心折れそうになる中で、本当に神のような社長の一言でした。

4.在庫管理

予算に対して十分に対応できる在庫を持たなくては、どんなに売上を上げたくても、上げられないんです。

反対に在庫ばかり増えて行くと、回転率が悪すぎて、収支のバランスが崩れて駄目だしされてしまいます。

ここを見通して、在庫の金額なども日頃からチェックしておく必要があります。

ストック分はスタッフに管理を任せていても、数字上の管理は、店長とサブがしっかりと頭に入れておかないといけないので、いつもサブとは電卓たたいてましたね。

ずいぶん電卓たたくのが早くなるという利点も(笑)

ストックは、お金なので、いつも数字を追っかけてました。

5.店頭レイアウト(VMDなど)

お客様の目線でディスプレイをしたり、導線を考えてレイアウトの変更をしたり、季節に合わせたり、テーマを決めて常に変化させていくものです。

限られた品数の中で、いつでも新鮮にお客様にワクワクしてもらえるようなレイアウト作りは大事な店づくりの一つなんです。

通路を歩いている一瞬で、そのお店の雰囲気や、どうゆう傾向のお洋服を扱っているのか、すなわちセンスも見抜かれてしまいます。

VMDやAIDMAを勉強したり、百貨店のセミナーにも参加できると思うので、積極的に学ぶのもおすすめです。

私はこれが得意だったんです。

アイキャッチでお客様を引き寄せて、イメージを持ってもらい、トータルでディスプレイした物が売れる事がすごく多かったんですよ。

ここだけは自慢させてください(笑)

会社からの評判もよかったので、他店のVMDもさせてもらっていたので、これは自慢でいいでしょ〜(^^)

6.商品仕入発注

A/W、 S/Sコレクションの展示会が必ず催されます。

店長は、展示会へ行って、自店のお客様の傾向に合う様に、商品の発注をするんですが、これも、外れたら厳しい目にあいますが、顧客管理の成果はここでも活躍できます!

発注は難しいですが、コレクションの立ち上がりは、本当に楽しみの一つでした。

発注が終わったら、試着祭りですよ♪

各店舗の店長たちと、試着してはモデルのようにランウェイを歩く真似をして大はしゃぎです。

早くショップにコレクションが入ってくるのを夢見て、写メを撮ってスタッフへ送ってみたり、このときばかりは一番楽しいお仕事タイムだったなあ〜。

7.コンペティター意識

コンペティター意識というのは、今何が売れていて、どんな人が買って行かれたのか等が、大事な情報となる訳です。

自分の所が売上が上がらなかった時に、隣のブランドが売上を上げていたら、自分たちに足りなかった物が分かるので、リサーチは必ず毎日やっていました。

同じフロアで同じゾーンの売場でも、売上に差が出るんです。

数字を見れば一目瞭然の厳しい世界ですねやっぱり。

他店では何が売れていて、どんなお客様が買って行かれるのか、情報交換はマメにします。

レジ最終で他店売上も会社へ報告するので、売れている店は要チェックです!

最終のレジを見に行くときの、ちょっとした殺伐とした空気感が、私は大嫌いでした。

ライバルである事を意識せざるを得ない、結果がそのレシートに刻まれているし、どの店舗の人も見れるわけなので、殺伐とした空気は流れてしまうんですよね。

あ、普段は和やかにお話したりしてますよ!

7.掃除

言う事は何もないぐらい、掃除はきっちりとマメに隅々までやっていました。

店長が一番働いてるって言われるくらいには、がんばって掃除してました。

誇りがまってる店なんて自分も入りたくないから。

店長も率先して掃除に取り組む姿勢でいたら、怠けものさえも手伝おうって気になるよです。

8.店長会議(百貨店との面談のようなもの)

いわゆる予算を立てた直後くらいに、百貨店のマネージャーやバイヤーと、担当営業、部長などと面談のようなものをします。

売れていれば鼻高々で望めますが、売れていなければ、シビアな事も言われてしまいます。

これは私は激しく嫌な仕事でした。

だって売上実績のことを、がんがん攻められるし、泣きそうになります(笑)

アパレル業界はやっぱり厳しいなあ〜とか思ってしまいますね。

9.細々したこと

ひとつひとつ上げるとキリがないくらい、細々した事はあります。

お客様にお声をかけていただければ、一緒にランチしたり、お茶をしに行く事もありました。

また他店から在庫を引きたい時も、部長にうまく言って、自店へ入れてもらうようにする為に、普段日頃から、コミュニケーションをとるようにしていたら、しっかり売れ筋商品を、入れてもらえたりしましたから、しっかり使える物は上手く手を回すに限ります!

売場の仕事とは別のところで、種を撒くというと語弊がありますが、気を効かせると言う事も意識してました。

アパレル店長って本当に厳しいのかのまとめ

厳しいか厳しくないかで言うと、「厳しい」んだと思います。

売上実績で、胃が痛くなるくらいだから、厳しいと思われるのも仕方ないなと思っては居るんですが、なぜか私は、厳しいという感覚はなかったんですよ。

勿論胃が痛くなりましたけど、なぜ思わないのか、むしろ楽しかったし。

それはちゃんとしっかり売上実績を積んでいたし、何より自分の働くブランドを愛していたからなんですね。

愛する物の為に何かをするのって、苦痛とか厳しいとか思わないと思うんですよね。

それと同じような感覚だと私は、長年やってきてその結論に達しました。

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