50メートル走の秒速が5.7秒と聞いて、驚いたけど周東佑京選手が速いのは180センチの身長があるから?
いや、それだけではなく走るにはフォームや体の使い方も関係するようなんです。
どうしてこんな速く走れるのかを細かく見ていきましょう。
身体能力もそうですが、体の使い方で速くすることが可能なんです。
専門家の見解を交えて詳細をお伝えします。
その前に実際、どれほど速いのか数字でみておきます。
周東佑京選手の50メートルの記録は、
「5.7秒」です。
時速にすると31.6kmとなります。
秒速にすると8.8mなんですよ。
1秒間に8.8mって想像がつかないですね。
よほど足が長い人か動物しか思いつかないんですけど、実際、周東佑京選手は走る工夫をしているようです。
周東佑京選手の盗塁するときのスタートダッシュをランニングコーチの細野史晃さんが分析をされています。
細野史晃さんはランニングフォームを科学的に研究されている方です。
「まず注目すべきはスタートの動き出しです。足の力だけに頼って走りだすのではなく、しっかり頭を倒して重心移動で動き出すことができています。頭の重さをうまく使ってスタートを切っているので、走りだしは滑らか。背骨には程よい弛緩(しかん)と緊張が見られますし、倒れ込むときに腕を斜め前、やや下に置いてバランスをとっています。この重心の置き方は見事としか言いようがないですね」
引用元;REALSPORTS
これが何を意味するのかというと、短距離の陸上選手が蹴る足よりも頭の重心を下げることで、加速をさせる原理です。
周東佑京選手が
「陸上選手と同じランニングフォーム」
ということです。
「重りが高いところにあるときに位置エネルギーが最大になり、重りが高いところから落ち、位置が低くなると運動エネルギーが高くなる。運動エネルギーと位置エネルギーの関係性について勉強したことを覚えている人もいると思いますが、まさにこの原理がスタートの勘所なんです」
引用元;REALSPORTS
勉強したことは記憶にないんですが(汗)原理は理解できます。
なるほど周東佑京選手はランニングフォームが自然と重心移動できているんですね。
いや、科学的な原理を利用して訓練されたものかもしれません。
スタートダッシュで重心移動ができていれば速いのかというと、それだけでは50メートルを5.7秒で走ることはできないんですよ。
重心移動はできているとすると、それを素早く使う
「タイミングが大事」
になってくるんです。
タイミングはもちろん速いほうがいいのだから、盗塁のときに相手の動きを伺いつつ、スタートを切るにはやはり重心移動を瞬時に使えるからです。
「周東選手のスライディングは、スピードがあまり落ちませんよね。それどころか加速しているようにすら見えます。これも重心移動がスムーズにできていることが影響しています。高い位置から低い位置へ重心を移動させることができるため、スムーズにスライディング姿勢に入ることができ、スピードと高さを生かしたスライディングができているのでしょう」
引用元;REALSPORTS
だから連続盗塁記録をだせたのね!
盗塁は、相手を見ながらリードするので横向きなんです。
力をいれて踏ん張ると一方向に進むことしかできないので、足で踏ん張るフォームでは盗塁は難しいんでしょう。
そういう意味でも重心を高いところから低く移動させることでスムーズな動きができます。
それに重心移動の他に体をうまく使うことでも速くなる可能性があります。
身長180センチと長身の周東だが、股関節をうまく使うことでボルトのような回転力を生み出している。(日本陸上競技連盟強化委員の小林海さん談)
引用元:yahoo news
足が速いのに身長は関係ないようですが、周東佑京選手のように180cmの高身長だと実は歩幅は広くても回転数が落ちやすいのですよ。
だから股関節をうまく使って回転数のスピードが落ちないようにしているんですね。
股関節は身体能力を伸ばすには大事な部分なのは素人の私でも認識をしています。
股関節が柔らかいと足の回転数もあがりますし、人より多く回転させることで速く走れるというわけです。
なるほど周東佑京選手はそのどれもが身についているんですね。
しかしそれだけもないんです。
「速く走るために重要なのは、弾むような縦のリズムを感じながら身体の各部位を連動させる動きです。周東選手は、走りの中で意図的にバランスを崩した後に腕でバランスとタイミングを取っています。足はそこについてくる。この走り方は、高校生のときのサニブラウン・ハキーム選手の走りに似ています。このときのサニブラウン選手は、まだ身体ができていなかったため、腕をうまく使って絶妙なバランスをつくって走っていました。今は体幹部で身体を支えることができるようになったので腕の動きの重要性は薄れましたが、周東選手は腕の使い方がとてもうまいと思います」
そっか、足ばかりに注視しますが、バランスを腕でうまくとっているんです。
たしかに、走るにも腕の振りとかめっちゃ使いますね。
全体のバランスを走るときのリズムに合体させていくのは、訓練してこないと無理ですよね。
やはり周東佑京選手は学生の頃から速かったんでしょうか。
一塁への到達タイムが
「3.95秒」
だったんです。
高校生のときにですよ。
プロに並ぶ4秒台切りだったんですよ。
プロ入りするような野手は高校時代1番か中軸を打っていることが多いが、前述したように周東の打順は2番だった。それでも当時のドラフト候補一覧表ではランク『B』(ドラフト指名の可能性あり)として紹介している。守備と足がそれだけ飛び抜けていたことが分かっていただけるだろう。
引用元;REALSPORTS
高校生の時から足の速さがプロの目に止まるほどでした。
大学生に入ると体が明らかに細く、木製バットでは強く弾き返せないバッティングが気になった。しかし第2打席のファーストゴロでは一塁到達3.94秒をマークしており、その俊足ぶりは健在だった。
プレーボール直後の第1打席で高めのストレートをとらえてセンターオーバーのスリーベースを放ち、三塁到達タイムは10.98秒をマークしたのだ。このタイムにも補足が必要だろう。通常12.00秒を切れば十分に俊足と言われるタイムである。
プロで通用する足の速さだったんです。
いや、高校生時代よりも進化していますね。
では実は小中学生の頃も俊足だったんでしょうか。
小学5年まではずっと学年トップで、自分でも足が速いと思っていた。野うさぎを追いかけたというのもそのころだけど、1回ぐらいで…。実家が山の上にあって自然いっぱいの環境で育ったのは確か。小学高学年で50メートル走は7秒2だったと思う。
引用元:西日本スポーツ
小学2年生から野球を始めたのですが、学年トップで足が速かったです。
インタビューで自身の足の速さについて分析をされていますが、野山を駆け回っていたのが速さの要因かもしれません。
野うさぎを追いかけていた小学生時代。
なんかかわいいwww
[box class="box23"]実は、ウサギの中でも「ノウサギ」と呼ばれるタイプのウサギの中には、時速80キロメートルで走る(飛び跳ねる)種もいるそうです。[/box]
ほお〜!野うさぎは時速80kmなんだそうです。
それでは小学生時代の周東佑京さんでも野うさぎを捕まえることはできないですねw
ところが、中学時代になると周東佑京選手の速さを追い抜く生徒が現れ始めたんです。
中学でも50メートル走は7秒台のまま。小学時代に勝っていた相手にもかなわなくなって、学年で5番ぐらい。なんで足が速くなったの?って聞かれるけど、背が伸びたからだと自分では思っている。
引用元:西日本スポーツ
小学生の頃からタイムが縮まらなかったんです。
でも中学生で50メートル7秒台って遅いわけじゃないと思うんですけどね。
自身では中学時代は速くなかったと思っていますが、太田ボーイズの檜野武一監督が次のように話しています。
「150センチ程度で、打撃も非力でしたね。小柄な選手には、歩幅が小さいピッチ走法が多いのですが、彼はストライドが大きかったことが印象に残っています。今でも盗塁する際、彼はストライドが大きい。当時から天性の脚力が備わっていたのかもしれませんね」
引用元:FLASH
身長は低くかったけど歩幅が広かったんです。
実は中学時代から足が速くなる要素はすでに身に付いていたんですね。
大学生になってそれがはっきりと数字にあらわれています。
中学卒業のときの身長が162センチ。高校で14センチ伸びて176センチになった。結局、自分だけ取り残されていたのかなと。大学に進学するときの資料に、少し背伸びして50メートル走「5秒8」と書いたけど、入学直後に手動のストップウオッチで「5秒7」が出て僕が一番ビックリ。そんなに速くなっていると思わなかった。
引用元:FLASH
周東佑京選手は高校卒業時には50メートルが5.7秒になっていたんですね。
プロに入ってもそれを維持できているのがすごいのです。
いや、進化してるんですね!
「中学時代の猛特訓」
が後に走りが速くなる要因でした。
それがベースランニングの訓練でした。
OBが誰しも口を揃えるのが『ベースランニングの練習がいちばんきつかった』。一塁の駆け抜けから始まって、二塁打、三塁打、ホームランなどと、何周も走るんです。周東も練習中に何度か倒れて、自宅まで送り届けたこともあります。
引用元:FLASH
まさしく、この訓練が周東佑京選手のもとになったんでしょう!
何周もベースを走り回るなんて、めっちゃ鍛えられそうです。
もともと歩幅を生かして足が速かったのが加速したと言えそうです。
- 重心移動でスタートダッシュが速い
- 歩幅が広く回転数が人より速いため走りが速い
- リズム感+バランスと回転数が総合されて速くなった
- 本人は身長が伸びたから速くなったと思っている
- 小学生の頃から身長が低くても歩幅がひろかった
- 中学でベースランニングなど過酷な訓練を耐え抜いたので高校卒業時に実になった
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