アパレル業界へ飛び込んだ人なら、ファッションショーをこの目で見る!という事に憧れる人も多いと思います。
私もよくYouTubeとかでコレクションのファッションショーを見てはため息ついていました。
それは只の夢じゃない、見れるチャンスが店長になれば待っている!
そんな思いを込めて、ファッションショーに感動した事を書いてみますね。
ファッションショーを見に行けるって本当なの?
働くブランドによってファッションショーを開催しているところもあれば、全く縁遠いブランドもあります。
パリコレクションやミラノコレクション、ニューヨークコレクション、ロンドンコレクションで活躍するデザイナーのブランドなら、チャンスはゼロではないと思います。
例えば、パリコレなどで活躍するデザイナーブランドに勤務している友人は、店長かつ売上が基準値以上取れた人(勤続何年のしばりもあり)には、海外研修と称して、パリコレなどを見に行ける、旅行みたいなご褒美をもらっていました。
相当売上を上げていたと思います。
私が働いていたショップは、ニューヨークデザイナーで、ニューヨーク、ミラノコレクションで活躍しています。
セカンドブランドが日本に出来て、そのあとニューヨークにも出来たんですが、メインのブランドと違い、とっても遊び心があるロックな魂を感じるお洋服でした。
もちろんミラノへ行ける事は夢のまた夢でしたが、セカンドラインのコレクションを日本で開催するという動きになり、いよいよ憧れが実現する時を迎えました!
ファッションショーを見に行けるんですよ!
ファッションショーは店長特典
私は、店長をしていて、新店舗のオープニングをまかされていました。
人生で一番熱く、一番情熱的で、一番走ってた頃です。
売上も爆発的に売れる事は難しかったけど、それなりに毎回成果を出していたので、店長会でもお褒めの言葉をいただく事も多かったです。
日本でセカンドブランドのコレクションを開く話は、更に私を景気付け、いよいよ近寄ると火傷するくらいの情熱に燃えていました。
売上を取れれば、コレクションに行けるに違いないとよんだからです。
そしていよいよ日本で開催が決定となった時、東京で(その頃は京都の百貨店で働いていました)全国店長会を開くというお達しが!!
確認したら、店長会の日程は、コレクションの日程とかぶっていましたよ。
その日までに売上を1円でも多く上げる事に執着しました。
全国の店長が集まるところで、鼻高々になりたかったし、デザイナーにもし会えたら、売っていますあなたの服を!と言いたかったから。
会社から電話が来て、コレクションに来ていいとのこと!!
当日はお客様のふりをして、入り口から入る様にというので、インビテーションを頂き、東京へ行く日をワクワク、キラキラと待っていました。
これは、店長の特典と言っても過言ではないですね。
憧れのファッションショーに行こう
いよいよ憧れのファッションショーへ!
東京の会社のある駅に着くと、自分と同じブランドの人があちこちにいるのが分かるくらい、今売れている人気商品を身につけています。
私が選んだ服は誰もかぶる人が居なかったので、一瞬失敗したかな?と思いましたが、これが後に夢のような出来事に変わります。
会場にたどり着くと、入り口でインビテーションを見せて中へ入る。
思った以上に広くて、大きな会場。
ランウェイが真ん中をズドーンと突っ切っていて、その周りを招待された方達が椅子にかけてランウェイを見つめる姿が目に飛び込んできました。
ああ、来たんだなと少し震えが止まらない。
- どんな人たちが来るの?
- デザイナーに会えるの?
- どんな雰囲気なの?
- どんな刺激を受けるの?
どんな人たちが来るの?
芸能人の方が結構沢山いらっしゃいます。
お名前は伏せますが、多分誰しもが知っているようなアーティストや、女優さんが、派手なおじさまにエスコートされながらドレスで現れます。
デザイナーのお友達関係や、会社のお取引先の方、上顧客に、百貨店関係のバイヤーたち、マスコミ関係、テレビ取材、そして販売員の私たち。
一番地味な私たちです(笑)
デザイナーに会えるの?
もちろんそのデザイナーの服を売る事が仕事な飯場員としては、デザイナー本人に会える事が何よりもときめきます。
ショーで忙しいだろうし、終わってから会えるかどうか確信はなかったのですが、うちの会社が主催ということなので、終わってから打ち上げに参加できるというので、会える事になりました。
実際のところは、販売員とかは会えるとかないんじゃないかなとは思います。
会社のプレスや、デザイナーや部長とかは、当たり前のようにデザイナーとは会えますが、実際に売っている販売員は、会えるチャンスは少ないと思います。
でもゼロではないですよね可能性にかけてみるといいですね!
ファッションショーはどんな雰囲気なの?
とにかく華やかです。
テレビや映画で見るようなきらびやかな世界ですね。
まるで自分もファッションの先端を行く人間にでもなった錯覚を起こすくらい、痺れます。
来ている人々も、華やかだし、有名人は多いし、取材は入るし、マスコミもテレビも来ているから、こんな華やかできらびやかな世界があるなんて、日常、百貨店で販売している自分がちっぽけに思えてしまいました。
お金かかってるんだろうなあとは、思います(笑)
とにかく人手、場所代(後で調べてみたら300万円くらいしていました)、モデルの手配、音楽、デザイナーの宿泊費、交通費、交際費、食事代、すべてをまかなうわけですし、ご来場者へのインビテーションもお金がかかっていると思います。
とにかく莫大なお金なくしてなし得ない。
パリコレとかとは違うので、デザイナーもノリに乗っていて、最後に登場するモデルたちのお洋服をデザイナーが突如はさみでちょきちょきし始めて、遊び心いっぱいで、楽しんでいるのが伝わってくるような、楽しい空間でしたよ。
どんな刺激をうけるの?
自分の感性が磨かれるような感じでしょうか。
貪欲さや、活力、そして憧れもさらに強くなります。
第一に、自分の売っているブランドがとっても大切なものに思えて来ます。
この世界に居てよかったなあとしみじみとしますし、気持ちがあふれそうなくらい、嬉しくて、明日からも頑張ろう!と思えると思います。
この刺激は、世の中探してもなかなか手に入れられないものだと思います。
たった一度でもいいから、チャンスをつかんで、あなたもこの世界をのぞいてみて下さい。
特に店長を目指している人はチャンスがありますよ!
ファッションショーの後のパーティ
ショーが終わってから、クラブを貸し切ってパーティが始まります。
お忍びでやってきたニューヨークデザイナー登場!
なんと映画でしか見た事がないボディガード(黒人の身体ががっつり系でした)が両脇についているではないですか!
ソファの周りには、会社の幹部連中がデザイナーを囲んでいるので、現場の人間にもチャンスを与えるべきだ!とかなんとか、テンションが高かったので言ってみたら、デザイナーがとことこ私の前にやってきて、その服を選んだんだ!すごくいいね!と言ってくれました。
他の人と違う視点で選んでみた効果がありました。
きっとこのデザイナーはこの服好きなんだろうなって思って選んだ服だったからです。
デザイナーにとって、作り出した服を売ってくれる販売員は、とても大事だって言ってくれたので、この先も何があろうと売上をあげていくぞ!と思ったのでした。
私の経験から感じたファッションショーを見に行くという話でしたが、目指すは高みです。
きっと憧れ続けて、がんばり続ければ何かチャンスは巡ってくると思います。
そしてお店で待つスタッフに、この感動を伝えて上げて下さい!
コメント