アパレル販売員は、それはもう沢山のお洋服を持っています。
まして店長となれば、更にすごい量の服が部屋の中を占拠しているにちがいありません。
いったいどんな頻度で社販をしているんでしょうか。
社販はどれくらいの頻度で買うの?
私の場合は、頻度にすると月に平均して、3度くらいの頻度で社販していました。
販売員は、動くマネキンという代名詞がつくほど、毎日、自ブランドのお洋服を身にまとい、お客様の購買意欲を掻き立てています。
そのブランドのイメージを一目で分かってもらえたら、お客様は、自分で好きそうなブランドかな、そうでもないかなって一瞬で判断できます。
だからこそ、私たちは、毎日店頭での服のコーディネートを頑張る訳です。
- 月にどれくらいの社販をするの
- ローテーション術
- お客様の反応
- 付随するヘアメイク
月にどれくらいの社販をするの
平均して、月に社販にかけるお代金は、4〜5万でしょうか。
社販は、会社により割引率が違いますが、私がいたブランドは、だいたい6割くらいでした。
一枚のニットを買うなら、すごくお安く感じると思うのですが、これが、毎日着回す分だけ買うとなると、目が回るくらいの金額になってしまいます。
お給料の諭吉様が、ものの見事に飛んで行きます。
それでも、やめることができない社販の甘い罠ですw
夏場は、汗をかくをかいたり、生地が薄くなる分、痛みも早くなります。(なんだか鮮魚のような感じですが・・・)
そう考えると、着回す数は、冬場よりも増えます。
冬場は、数は少なくなりますが、なんせ1着のお値段がぐんとアップします!
私が買い過ぎなのもありますが、それでも2万とか普通に買っちゃいますね。
お洋服がすきだから、買った自分が嬉しいんですよね。
これは甘い罠以外の何者でもないでしょうね(笑)
ローテーション術
社販をしても、毎日365日違う服を着るなんて、優雅な販売員は一人もいません。
だってお給料は本当に安いからです。
そうなると、ローテーションをうまく回して、毎日違う服を着ているかのような錯覚を起こさせる術が自然と身に付きます。
まずは、顧客様とのお約束とか、そろそろ○○様がいらっしゃる頃かなとか思う時には、比較的毎日違う服を着る週ができたりしますが、週に3〜4パターンを回すことが多いように思います。
「毎日違う服着て、凄いですね!ファッション界のリーダーやあ〜」と言ってもらえた時には、ちょっぴり罪悪感を感じつつも、よっしゃ〜となる訳です。
たまに、連日いらして下さるお客様がいる時にうっかり同じスカートを履いて行ってしまった時には、ばつが悪い気になったります。
このローテーションをうまく使って、手持ちの服でなんとか、毎日違うコーディネートと思わせる事に、毎晩寝る前に四苦八苦しているんですね。
店長たるや、そこも見栄といいますか、プライドをかけてローテーションに挑みましょう〜!
お客様の反応
私が店長で入っていたお店には、割とご妙齢の方が多く、昼間でもけっこう売場を歩いていらっしゃいます。
しかも毎日お見かけするお顔もちらほらあり、本気で気が抜けませんでした。
後ろに視線を感じるなと思って振り返った時に、その女性がちょっとちょっとと手招きをするので、近づくと、「パリにいそうな人形のようね」と言われました。
なぜ私がパリジェンヌを目指してコーディネートをしているのが分かったんだ!という嬉しい気持ちで、その女性と会話が始まります。
こうやってお話をするのは初めてで、毎日見られていた事に、どきっとしました。
見られていますよ(笑)
それからは、毎日店に来て、お話をして行かれます。
今日のあなたのコーディネートは素敵だとか、これは私には着れないわ、もう少し若ければとか、女性はいくつになっても、オシャレでいたいし、可愛い物が大好きなんですね。
中には、コーディネートが気に入ってくださり、トータルでお勧めした物を買ってくださったり、私が着ているものを買ってくださると、この上なく、嬉しいですし、気をぬかずオシャレに全力していて良かったと思うのです。
お客様の反応は、自分のコーディネートの力のバロメーターでもあるんですよね。
付随するヘアメイク
お洋服のコーディネートはバッチリでも、ヘアメイクが伴っていないと、どんなに高いお洋服でも死んでしまいます。
大切な服を活かすために、ヘアメイクにも、もちろんこだわります。
ブランドイメージは一貫性があるので、コレクションが春夏だろうと秋冬だろうと、そんなにヘアスタイルを変えたりする事はありませんが、コレクションの一押しカラーにあわせて、髪の色はよく変えていました。
髪の痛みより、雰囲気をとるという、今考えると恐ろしいですが、どっぷりブランドイメージを表現することで、確実に売上に繋がったので、それを楽しんでいるような感じですね。
メイクも季節でトレンドが変わりますし、コレクションもどんどん変わっていきますが、意外と手もちのアイシャドーを全部並べてみると同じような色がいくつもあったりします。
それでも微妙な色の違いを追求して、どんどん買い足して行くという、アパレル販売員のあるあるですよね。
使い切ることなく、ポーチの中にどっさり残るアイシャドーや口紅。
ただトレンドは繰り返される傾向にもあるので、たまに昔の色を使ってみたりしますが、やはり新しい物とは少し違ったりするんです。
母親に言わせれば、「おんなじもんばっかり・・・」となるようですが(笑)
そこはアパレル業界の意地!とことんオシャレに気を使います。
他のブランドも社販で買えるの?
休日などは、自社ブランドはあまり着たいとは思わないものです。
仕事モードに感じるので、できれば他のブランドの服を楽しみたいと思っています。
実は、百貨店にいれば、他のブランドも社販割引で買えるのです!
他ブランドが社販で買える?!
百貨店に入っているブランドだと、他ブランドの商品も社販で買える期間が必ずあります。
これは販売員の得のひとつですね!
特にセール時期になると、セール価格から(通常よりは割引額は少なくなりますが)更に割引になるので、お得なんです。
自社ブランドもセール時期前当たりだと、もう買うものもない頃合いなので、他社ブランドのセール品に、浮いた分を回します。
皆さんわりと、自社以外に他ブランドでお買い物されていますよ。
得にセール時期直前になると、他ブランドの方が、下見に来てくれます。
セール前に取り置きをしてあげたりする事もよくありました。
これは販売員の特権ということで(^^)
どこまでも百貨店は甘い罠がしかけられまくっています。
会社の他ブランドも社販できる?!
さらに、会社が持っている他ブランドの服も社販ができるんですよ!
好きなブランドを会社が扱っていれば、さらに社販欲がめらめらとわき起こります。
これは休日に楽しむ用となりますが、ファミリーセールの前の準備段階で目をつけておいて、部長などにお願いして、社販させてもらったりと、わりと好きなものを手に入れやすいのが販売員です。
特に店長となれば、会社へいって他ブランドを物色する事も多々ありますので、社販の虜です(笑)
アパレル店長の社販はどれくらいの頻度で買うの?まとめ
店長は結構な頻度で社販をしてしまうという傾向が強いかと思います。
やはりオシャレが好き、ブランドが好きという気持ちが強ければ強いほど、沢山買ってしまうんですね。
中には、社販はあまりしないという人もいると思いますが、私は、許される範囲であれば、服は沢山着て、自分の中でコーディネートを考えて、それをお客様へおすすめするという、楽しみも味わってもらいたいなと思います。
なにぶん、お給料が安いので、強制はできませんが、アパレルで働く人には、そうであってほしいなと思っています。
だから、お給料をあげてください〜(笑)
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